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左から、ウイスキー用のカップ、James Dixon & Sons(1907年)Rose Bowl、Robert Hennel(1849年)Mustard Potです。
(上・マイセン)
兼用カップ?(カップ口径87ミリ、高さ62ミリ、ソーサー口径137ミリ)
製作年代19世紀後半〜1924年
黄色地に手書きで恋人画、花束画、金彩
黄色は淡いレモン・イエローで繊細だが、私の趣味から外れた華美な作品。
絵付けの状態が良かったので「血迷って」入手。(下・セーブル)
リトロンのレジュラーカップ。(カップ口径64ミリ、高さ64ミリ、ソーサー口径134ミリ)
制作年代1883年(成型、装飾)
白地に非常に淡いタッチで恋人画、武具(弓矢)画、金彩
マイセンとほぼ同じ頃入手したが、こちらは全体的に落ち着いた雰囲気で私好み。
白の発色はやや力感に欠けるが絵付けは丁寧。
いずれもカップとソーサーの外側を鉄釉(錆釉)で被い、内側に染付で中国風の絵が描かれた「バタビア手」です。
上段はマイセンで1750年頃前後、下段はKPMで1780年頃前後かと思われます。錆の茶色はKPMの方が濃いのですが、どちらも光の加減でラスターっぽい光沢が現れます。
マイセンの染付けはだみの濃淡が美しく「マイセン染付の300年(Meissener Blaumalerei aus der drei Jahrhunderten)」という本にも載っていませんでした。珍しい図柄だと思います。
これらの本歌は中国だと思うのですが、いつか手に入れてみたいものです。参考: a.マイセン マルコリーニ期C/S b.中国 清康煕期ボウル c.4つの錆釉比較
追加:マイセン aと同柄(1760年頃)
MIEさんが紅葉を活けられた提灯型ベースです。
紅葉との取り合わせをご想像下さい。
1870年代 ミントン社 クリストファー・ドレッサーデザインベース
高さ約20cmこのベースは厚いミントンブルーのガラス釉にまったく貫入がなく、金彩の摺れも殆どない、非常に状態の良い物です。
日本の某店のHPに2年近く掲示されており、価格も良心的なのですぐに売れると指をくわえて見ていたのですが誰も買わず、「私が買うっきゃない!!!」と覚悟を決めて購入いたしました。
ウィローパターンの本歌かも?
いずれも19世紀末頃に作られたジノリのファイアンス作品。
フラスク(扁壺)は高さ28cm、小皿は長径15cm、ベースは高さ15cmです。いわゆるグロテスク柄ものですが、奔放な筆遣いがおおらかなイタリアっぽくて何故か惹かれてしまいます。
16世紀に作られたラファエロ様式の装飾を引き継ぐものらしいのですが、人面に動物の下半身に羽、こういう姿がどうして創造されたのか、興味は尽きません。
フラスク中央の羽を持った女性はハーピー(Harpy)と呼ばれる怪物だそうです。両側のおじさんはバッカスでしょうか?
フラスクと小皿は伝統的な図柄ですが、ベースは少し趣が違い、人物の髪型が現代的でネクタイをしていたり、茶色で描かれた女性がモダンだったりと、この柄の「進化」が伺われて面白いです。